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2003年9月25日から野外採苗をはじめました。 ここで紹介する方法は、木更津の金田漁協の方法です。 全国各地で方法が違ってきます。
家の培養舎にて育てている糸状体カキガラから海苔の殻胞子が放出されると始まります。 但し、海の水温が23℃台以下で赤潮が無いこと、比重が安定している事が条件です。 放出される時は、熟成されるとカキガラの表面が赤紫になってきます。 カキガラを育てているトロ箱〔水槽〕の水温が20℃〜18℃位に下がって数日すると、朝7時頃から10時頃まで放出されます。 確認方法は、白い小皿の上にガラス板を載せて日が暮れてから糸状体カキガラをその上にかぶせます。 放出されると胞子がガラス板に落ちてきます。 そのガラス板を100倍視野の顕微鏡で確認します。 |
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殻胞子の放出は、通常出はじめが1〜5個程度確認できます。 その後、数日で増えて左の画像程度に確認できると、採苗をはじめます。 左の画像〔拡大画像〕のような真ん丸いのが海苔の赤ちゃんです。 山と言われる最盛期はガラス板一面が無数の殻胞子で埋まります。 |
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殻胞子の放出が始まった糸状体カキガラを左のネットシートに入れていきます。 10間の長さのシート500枚から1000枚のカキガラを入れます。 シートは、海に事前に設置してあった採苗用プラ竹筏(半ズボ)に流していきます。 シートの上に海苔網を48枚から72枚程度重ねておいて置きます。 |
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海苔網は夏場に24枚に重ねておいて乗せやすくしてあります。 海苔が着生するのは翌日の朝からお昼です。 着生しているか? ハサミで海苔網を切って自宅で顕微鏡で確認します。 |
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海から切ってきた海苔網をまたもや・・100倍視野の顕微鏡で着生を確認します。 右の画像が着生した胞子です。左下から右上にずらりと並んで着生しています。 この状態では着き過ぎです。 |
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着生を拡大してみたけど・・・単細胞では良く解からないですね。 翌日にはこの細胞が2細胞へ細胞分裂していきます。 着生を確認した海苔網は筏から支柱柵に展開されます。 胞子の放出は約3日間が最盛です。 その間に海苔網を張り替えて同じ作業が行われます。 一喜一憂する時期です。
胞子が放出されても、海の環境が悪いと着生しません。 そういう時は最悪5日くらい海苔網を動かさない事もありますが、海苔網が珪藻にて汚れてしまい、張りなおしとなります。 |
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この頃と同時に、先日陸上採苗で作った種網を海に張りこみます。 左の浮き球を付けたアルミ製のU型棒は干出用筏です。 この筏を沖合いベタ柵に設置して、冷凍庫から出してきた海苔網〔陸上採苗網〕を張り込みます。 |
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沖合いに設置した干出筏に張り込みます。 雨と強風以外は、ほぼ毎日人工的に海苔網を干します。 当地区ではこの2つの方法で海苔芽を育てていきます。 今後は育苗段階となります。
2003/9/28Up |
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